【完全解説】財務3表一体理解法とは?PL・BS・CSのつながりをわかりやすく図解

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この記事では、累計90万部超のベストセラー『新版財務3表一体理解法』(國貞克則著・朝日新書)をもとに、財務3表(PL・BS・CS)のつながりをわかりやすく解説します。簿記や仕訳の知識がなくても、会計の全体像が理解できる勉強法を図解でお伝えします。
  • 財務3表それぞれの役割と構造がわかる
  • 3表が持つ「5つのつながり」を完全理解できる
  • 「利益 ≠ 現金」になる理由(勘定合って銭足らず)が解ける
  • キャッシュフロー計算書8パターンで経営状態を読めるようになる

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なぜ「財務3表一体理解法」で会計が簡単に理解できるのか

従来の会計勉強法は、まず簿記の仕訳ルールを一つひとつ覚え、実務経験を積みながら理解を深めるというものでした。しかしこの方法では、何年かけても「会計が腹の底からわかった」という感覚を得にくいのが現実です。

著者の國貞克則氏が考案した「財務3表一体理解法」は、この常識を根本から変えます。仕訳の暗記を「すっ飛ばして」、PL・BS・CSの3表を一体にして「つながり」を追うだけで、会計の全体像が見えてくるのです。

❌ 従来の方法
  • 📖 膨大な仕訳ルールの暗記
  • ⏳ 何年もの実務経験が必要
  • 😓 全体像が見えないまま
  • 🌳 木だけ見て森が見えない
✅ 財務3表一体理解法
  • 🔗 3表のつながりを追う
  • ⚡ 短時間で全体像が掴める
  • 😊 会計アレルギーが消える
  • 🌲 森全体をつながりで理解
ポイント

会計の森の「一本一本の木」を暗記するのが従来法。「財務3表一体理解法」は木と木のつながりを明らかにしながら森全体を理解する勉強法です。

すべての会社に共通する「3つの活動」と財務3表の関係

日本には約360万社の会社がありますが、業種・業態に関わらず、すべての会社は同じ3つの基本活動を行っています。財務3表はこの3つの活動を表現しているに過ぎません。

① 資金調達
🏦
お金を集める
株主から資本金・金融機関から借入金として資金を調達する。→ BSの右側・CSの財務CF

② 投資
🏭
投資する
集めたお金を工場・設備・商品・株式などの資産に変える。→ BSの左側・CSの投資CF

③ 収益化
📈
利益をあげる
投資した資産を活用して売上・利益を生み出す。→ PL・CSの営業CF

💡 財務3表に書かれているのは、つまるところこの3つの活動だけです。これを頭に入れるだけで、会計に対するアレルギーはかなり軽減されます。

損益計算書(PL)の5つの利益を正しく理解する

損益計算書(PL / Profit and Loss Statement)はその期の正しい利益を計算する表です。「正しい」とは単に計算ミスがないという意味ではなく、その期の営業実態を正確に反映しているという意味です。

PLには5種類の利益があります。売上高から費用を上から順番に差し引いていくことで、それぞれの利益が計算されます。

売上総利益(粗利)
商品・サービスの利益率がわかる基本指標
売上高 − 売上原価

営業利益
本業の儲けを示す最重要指標
粗利 − 販売費・一般管理費

経常利益(ケイツネ)
経常的な事業全体の利益。日本で特に重視される
営業利益 ± 営業外損益

税引前当期純利益
税金を支払う前の当期の利益
経常利益 ± 特別損益

当期純利益
最終利益・純利益。ニュース等で報道される利益
税引前 − 法人税等

PL を経営感覚に活かす視点

粗利率が10%のビジネスで、3万円の経費を使うということは、その経費をまかなうために30万円の売上高が必要だということです。PLの構造を理解すると、コスト感覚・経営感覚が磨かれます。

貸借対照表(BS)の構造と「財産残高一覧表」の本当の意味

貸借対照表(BS / Balance Sheet)は英語直訳すると「財産残高一覧表」です。「バランスするからバランスシート」ではなく、ある時点での会社の財産残高を一覧にした表という意味です。

流動資産
現金・売掛金・商品など
1年以内に現金化する資産

固定資産
建物・機械・設備・無形固定資産・投資有価証券など

流動負債
買掛金・短期借入金
1年以内に返済する債務

固定負債
長期借入金・社債など

純資産(自己資本)
資本金 + 利益剰余金
会社の正味財産

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多くの入門書が教えない「3つ目の資金調達方法」

一般的な会計入門書には「お金を集める方法は①他人から借りる②株主から出資してもらうの2つ」と書かれています。しかしこれでは会計はいつまでもわかりません。

本当は3つ目の方法があります。それが「自分の会社が稼ぎ出す」ことです。事業で生み出した当期純利益が「利益剰余金」としてBSの右下に積み上がっていくのです。

⚠️ BSの「利益剰余金」は会社がこれまでの利益を積み上げてきた歴史そのものです。この数字を見れば、その会社が過去に利益をあげ続けてきたかどうかが一目でわかります。

財務3表の「5つのつながり」が会計理解の核心

財務3表一体理解法の最大のポイントは、PL・BS・CSの3表が5つのつながりを持っていることを意識しながら学ぶことです。

「利益があるのに現金がない」謎を解く:勘定合って銭足らず

PLに黒字の利益が計上されているのに、銀行口座の現金が少ない——これは決して特殊なケースではありません。多くの経営者が直面するこの状況を「勘定合って銭足らず」と言います。

なぜこうなるのか。理由は2つあります。

  1. 売掛・買掛取引:商品の受け渡しと現金の受け渡しのタイミングがずれるため、PLには売上が計上されても現金は入ってきていない状態が起きる
  2. 減価償却費:現金の動きがないのにPLの費用として計上される。利益を押し下げるが現金は減っていない
重要ポイント

PLの利益が現金の額を表していない理由:①売掛・買掛など現金の動きのない売上や費用が計上されるから ②借入金・資本金・設備投資など現金の動きがPLに表れないから。だからこそキャッシュフロー経営が重要なのです。

キャッシュフロー計算書(CS)の8パターンで経営状態を読む

キャッシュフロー計算書(CS)は「会社の家計簿」です。「営業CF・投資CF・財務CF」の3欄それぞれに「プラス(現金増)」か「マイナス(現金減)」かが組み合わさって8つのパターンが生まれます。

代表的な4パターン

営+
投−
財−

パターン④:理想型
稼いだ現金で設備投資し、借金も返済。トヨタが長年維持してきた優良企業の典型パターン。

営+
投−
財+

パターン③:積極投資型
営業CFで稼ぎながら借入でさらに投資。戦略が明確な拡大局面の会社に見られる。

営−
投+
財+

パターン⑤:要注意型
本業で稼げず、資産売却と借入でしのいでいる。問題会社の一般的なパターン。

営−
投−
財+

パターン⑦:将来投資型
現状は苦しいが借入で積極投資。将来に強い自信がある成長段階の会社に見られる。

💡 CSの3欄の符号の組み合わせを見るだけで「今この会社はどういう状態か、経営者は何を考えているか」が読み取れます。これが財務3表を一体で学ぶ最大のメリットです。

よくある質問(FAQ)

Q財務3表一体理解法は簿記ゼロでも使えますか?
Aはい、使えます。本書の特徴は仕訳・簿記の事前知識を必要としない点です。むしろ、すでに簿記を勉強して挫折した方にも効果的です。一つひとつの取引がPL・BS・CSのどこに反映されるかを追うだけで、会計の全体像が自然と見えてきます。

Q貸借対照表の「バランスシート」は左右がバランスするから?
A違います。Balance Sheetは「財産残高一覧表」という意味です。Balanceには「残高」という意味があり(ホテルの明細の一番下にも “Balance” と書かれています)、左右が一致するのはその結果であって名前の由来ではありません。

Q借入金を返済するとPLのどこに表れますか?
A借入金の元金返済はPLに表れません。「お金を集める活動」はPLと矢印でつながっていないためです。借入したときも返済したときも、元金部分はPLに一切影響しません(利息は営業外費用に計上されます)。これを知っていると「今期は多額の借入返済があるので赤字になる」という誤解が解けます。

Q直接法CSと間接法CSの違いは何ですか?
A直接法は現金の出入りを直接積み上げて作る方法、間接法はPLの税引前当期純利益を起点にして現金の動きを逆算する方法です。違いがあるのは「営業活動によるCF」の欄だけで、投資CF・財務CFは両方とも同じです。ほとんどの会社が間接法でCSを作成しています。


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【完全解説】財務3表一体理解法|PL・BS・CSのつながりをわかりやすく解説
この記事の内容を動画でも解説しています。図解スライドつきでさらにわかりやすく。

まとめ:財務3表一体理解法で会計の全体像を掴もう

📌 この記事のまとめ

  • すべての会社は「お金を集める・投資する・利益をあげる」の3つの活動を行っており、財務3表はそれを表している
  • PLには5種類の利益があり、上から順番に費用を差し引いて計算される
  • BSは「財産残高一覧表」。お金を集める方法は他人借入・株主出資・自社で稼ぐの3つ
  • 財務3表には5つのつながりがあり、これを意識して学ぶのが「財務3表一体理解法」の核心
  • 利益と現金は別物。CSの8パターンを使えば会社の経営状態が読める

財務3表の仕組みを理解することは、決算書が読めるようになるだけでなく、ビジネスの意思決定・投資判断・経営管理など、あらゆる場面で役立ちます。ぜひ本書と合わせてドリル形式で実践してみてください。

紹介書籍


新版
財務3表
一体理解法
朝日新書
803

國貞克則 著 / 朝日新書 803 / 2021年2月
簿記・仕訳の知識なしに財務3表(PL・BS・CS)の全体像を理解できる画期的な勉強法を解説。2007年の初版から累計90万部超のロングセラー。会計アレルギーをなくし、財務分析の基礎を作りたいすべてのビジネスパーソンにおすすめ。続編の『新版財務3表一体理解法 発展編』『新版財務3表図解分析法』と合わせて読むと理解がさらに深まる。


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